前がん病変である「大腸ポリープ」を切除します

胃がんと違い、大腸がんの多くは大腸ポリープを経て発現します。そのため、前がん病変である大腸ポリープの段階で発見し、切除しておけばがんが予防できるというわけです。こうしたことから、現在では大腸がんは「予防できるがん」と言われています。

大腸ポリープ切除が必要な理由

大腸ポリープの多くは良性ですが、それが良性か悪性かを判断するには、ポリープ全体を切除して確認しなければいけません。生検・組織検査では大腸ポリープの一部しか採取できないため、その判断がつかないのです。また、たとえ検査時点で良性であったとしても放置するとその後ポリープが大きくなるに伴い悪性化するリスクが高くなるため、よほど小さいポリープの場合や高齢である場合を除いて、基本的にはポリープ切除をお勧めしています。

大腸カメラ検査時にその場で切除可能です

大腸ポリープ切除は日帰りで受けられます。また、大腸カメラ検査時に大腸ポリープが発見された場合、その場で切除可能です（大きさや種類にもよります）。大腸ポリープの切除方法ですが、従来の「内視鏡的粘膜切除術（EMR）」に加えて、当院では安全性が高く主流となっている「コールドスネアポリペクトミー」に対応しています。

便潜血検査は大腸ポリープの発見に有効ではありません

大腸ポリープの段階では自覚症状がほとんど現れないため、検査を受けて発見する必要があります。「大腸の検査」ですぐに思いつくのが便潜血検査ですが、便潜血検査は大腸癌の発見には非常に有用な検査ですが、大腸ポリープは一部しか発見できず信頼性に欠けると言えます。確実に大腸ポリープを見つけるのであれば、やはり大腸カメラ検査を受けた方が良いでしょう。